ITTの理念

学校での教え方が、私の高校時代とほとんど何一つ変わっていないということ。問題点は4つです。

さて、ITTの由来と沿革について話させていただきます。20数年前、どこで噂を聞かれたのか、六年間一貫教育のある私立中学3年生の母親から、息子さんを個人的に教えてほしいと依頼を受けました。当時私は、高校受験専門の「創修館」という塾の塾長職に忙殺されていましたので、「1対1は無理ですが、3人ご一緒であればお引き受けしましょう」と返事して、この3人と共に大学受験英語に携わっていくことになりました。
当時の私の力不足にもかかわらず、この3人は東大理III、京大医、神大医に進んでくれました。その後、創修館の卒業生たちの中に、高校でもぜひ教えてほしいとの声が増えてきましたので、やはり数人単位のグループ毎に勉強会を始めていったのです。 実際に指導を始めてみて驚いたのは、学校での教え方が、私の高校時代とほとんど何一つ変わっていないということでした。問題点は4つです。

  • 1) 文法のための文法に終始している。特に、学校によっては、一年生の間に無理やり詰め込むために、中学時代に英語が好きであったし得意でもあったのにきらいになってしまう生徒が多い。
  • 2) 英文を読む際、構文を中心とした逐語訳をするために、読むスピードが上がらないし、かえって筆者の言いたいことがつかみ切れない。特に、学校によっては、教科書を全訳させるために、国語の苦手な生徒は1lessonを予習するのに何時間もかかってしまう。
  • 3) 英作文の授業が、大人数の教室のために、一人の生徒の板書を添削したあと、模範解答を一つだけ書いておしまいという形態になってしまっている。
  • 4) 論理的一貫性の欠ける市販の問題集や教科書を、少し過剰気味に使用するために、情報量が多過ぎて、たいていの生徒は定期考査が終わると、ほとんど何も頭に残っていない。

この4つの問題点に関する私の考えは、

  • 1) 文法はあくまでも読み、書くための手段にすぎないので、必要最小限のことを体系的に学習するようにすれば、もう少し生徒が楽になるのではなかろうか。少なくともセンターテストや私大で狙われる文法問題は相当しぼり込めるはずである。
  • 2) 英文を読むのは、できるだけ英米人の思考の流れに沿う方がよい。理想としては、日本語を介在させずに読むべきなのかもしれないが、海外生活をしたことのない者は、所詮日本語で考えるしかないわけだから、せめて可能な限り後ろから返らずに英文の流れ通りに読む。「訳す」という問題にどう対処するか、ということですが、そもそも「直訳」とか「意訳」という言葉がおかしいと思う。筆者の言おうとしていることは一つしかないはずです。しかし日本語に置き換えるのは、個々の国語力によって少しずつ違ってきます。ですから、筆者の意図を肌で感じるほどに把握するのに十二分に時間をかけ、一人一人の「訳」を一緒に考えながら、少しでもわかりやすい日本語にしていくという方法しかないと思います。そのためにも教材とする英文は、どんな入試の英文に対しても応用がきくように、厳選の上にも厳選を重ねるべきでしょう。
  • 3) 和文英訳が最も難しい。native speakersであっても上手な英文を書ける人は少ないのではないでしょうか。私の友人であり、作家志望のKenny Harsch氏と毎夜議論を重ねながら、英作文用のテキストを作っていきました。簡潔でわかり易い英文を書くための基本ルールから始め、徐々に発展的な問題をやっていくわけですが、2)で述べた「訳」同様一人一人の答案を添削する以外の方法は考えられません。
  • 4) 1)、2)、3)でほとんど触れましたが、可能な限り、問題量を凝縮しながらも、一度当たった問題や英文を身体に浸み込ませるほどにして、さまざまな入試問題に対応できるようにすべきでしょう。

以上のような趣旨を十分理解していただいた上で、「ITT」の英語に私と一緒に取り組んでみようと思われる熱意のある人たちの受講を願っております。なお、自習室も完備していますので、大いに利用してください。質問、進路相談も大歓迎です。

「ITT教室」主宰 上田豊